


——脳・AI・宇宙をつなぐ情報の哲学
記憶は脳に保存されているのか。
それとも、記憶とは、世界そのものとの関係の中にあるのか。
本書について
『物質の記憶』は、ベルクソンの難解書『物質と記憶』を、脳科学、AI、量子物理学、情報哲学の視点から読み直す一般向け哲学書です。
本書は、テーブルの上に置かれた二つのリンゴという日常的な場面から始まります。
私たちは、色も傷も重さも匂いも違う二つのリンゴを、なぜ「同じもの」として束ね、「二つ」と数えることができるのか。
そこには、認知、記憶、分類、粗視化、情報の働きがあります。
本書の問い
記憶は、本当に脳の中に保存されているのでしょうか。
私たちが「見る」とは、世界をそのまま受け取ることなのでしょうか。
それとも、ほとんどを見ないこと、忘れること、切り捨てることによって、現在を成立させているのでしょうか。
本書は、ベルクソンの記憶論を現代に呼び戻し、脳、AI、宇宙をつなぐ情報の哲学として再構成します。
主な内容
本書では、リンゴが「二つ」あるという自明性を疑うところから、知覚、記憶、粗視化、クオリア、ベルクソン=アインシュタイン論争、AIの認知構造へと進みます。
HSAM、サヴァン症候群、AlphaGo、自由エネルギー原理、量子もつれなどを手がかりに、人間の認知がどのように世界を切り出し、記憶し、意味づけているのかを考えます。
目次・構成
- はじめに ベルクソンを反転させて
- 序章 リンゴが「二つ」ある——という幻想
- 第1章 「二つ」を見る脳、「二つ」を見ないAI
- 第2章 「見る」とは、ほとんどを「見ない」ことである
- 第3章 ベルクソンの発見——記憶は脳に保存されていない
- 第4章 脳は予測する装置である
- 第5章 「赤い」という感覚の正体
- 第6章 ベルクソンが敗れた夜
- 第7章 「1」を持たない知性
- 終章 情報実在論への扉
こんな読者へ
- ベルクソンを現代的に読み直したい人
- 脳科学、AI、意識、記憶に関心がある人
- クオリアや知覚の謎に関心がある人
- AIと人間の認知の違いを考えたい人
- 哲学を日常的な経験から読みたい人
刊行情報
刊行状況:商業出版打診中 / 近刊予定
著者:Noman Lee
発行形態:商業出版または情報哲学出版より刊行予定